ホーム > 英語の勉強に役立つコラム > 【初心者向け】BEC流 音読トレーニング方法
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英語のトレーニングで音読があります。
一人で行うトレーニングとしては最強のトレーニングだと思います。(シャドーイングも含めて)
音読をする勉強方法は一般化されて常識化されています。音読は非常に有効なスピーキングの練習方法です。
ただし、効率よく成長するためには正しく音読をする必要があります。
ここではBEC流の音読方法をご紹介します。
「音読は良い」「音読は大切だ」「音読をしよう」と言う声は多い。わかってはいるが、なぜ音読が英語学習に良いのかをわかっておらず行うと効果が薄れる。
(理由はわからなくてもれば効果は出ますが)
どんなトレーニングもそうです。腹筋が良い。スクワットが良い。プランクが良い。と言われても、なぜ良いのか?どこの部位に効くのかがわかっていないと続けるのが難しい。
なのでまずは音読をする理由を明確にします。
脳科学の話になりますが、音読をすると刺激が大脳に働きかけてヴェルニ中枢とブローカ中枢を鍛えて言語能力を発達させる働きがあるからです。
シンプルに言うと、言語を喋るようになるのに脳科学的にちゃんと効果がある。なので音読は良い。ということです。(だいぶ割愛して申し訳ありません)
では脳科学的に良くて、音読トレーニングをしたらどうなるのか?どんな効果があるのかを次に明確にします。メリットは色々あるのですが、5つに絞りました。
①英語を英語の語順で理解できるようになる
②英文を速読できるようになる
③リスニング力が上がる
④インプットとアウトプット両方行えてスピーキング力が上がる
⑤語彙力が上がる
①英語を英語の語順で理解できるようになる
なんども音読を繰り返すので、文のパターン、構造がわかるようになります。そこに単語力がついてこれば英語の語順でも脳が文章を理解して英語の語順のまま理解できるようになります。英語を英語のまま理解できる英語脳の強化にもなります。
②英文を速読できるようになる
なんども音読をするために文章を見ますので、自然と読むスピードも上がります。速読をトレーニングするつもりではなくても、早く読めるようになります。
速読ができると他の勉強にも役立ちますし、TOEICなどの他の試験でも役立ちます。
③リスニング力が上がる
音源を聴きながら行うので耳が慣れます。慣れるスピードを早めたいならば発音、リエゾンを理解する必要があります。発音を理解すると音の飲み込みが早くなります。
④インプットとアウトプット両方行えてスピーキング力が上がる
大きいのは、口が慣れるという感じです。英語独特のリズムにも慣れます。音読回数が多くなるので英語を身体に染み込ませます。正しいフォーム(語順)、リズムを早く身につけたかったらやはり基礎の文法力と発音力が必要ですね。
⑤語彙力が上がる
英語を読む、聞くというインプット作業がたくさんあり、さらに口から出すアウトプットも多くなるので自然と覚えます。
実際に頑張った生徒への効果
以前当校にいた生徒でアドバイスをして音読をしまくった生徒がいました。
大学生でスピーキングやリーディングなどは最初はほとんどできなかったが、基礎の文法力と単語力(中学レベル)はありました。偏差値は45くらいと言っていましたが、3ヶ月1日3時間ほど音読に費やした結果、センター入試やTOEICに出てくる英文をすらすらと読めるようになりました。1分間に180語ほど読めるスピードがついていました。(テレビニュースのキャスターの喋るスピードくらい。普通の会話が150語ほど)
この生徒は1日3時間音読をするのを日課にしていました。先生とお出かけする時や遊びに行く時もあり3時間以下の時もありましたが、別の日に3.5時間、土日は4-5時間づつやるなどして1日平均3時間、1ヶ月で約90時間をノルマとして3ヶ月で270時間を音読に費やしました。
TOEICスコアは420から815までアップしました。
音読をする理由と効果がわかってたあとは、次は「何」を音読すれば良いか?
諸説ありますが、どれが良いかと聞かれたら
自分のレベルに合っていて、今学習しているテキスト・教科書か、最初は会話集か音読用の親切な本がベター)
となります。
単語や文法を勉強する時もそうですが、「自分のレベルに合っている」のが良いです。知識をつけるならちょっと難しめでも良いですが、スピーキング、「会話」と言う体のパーツを使った練習をする時は少し簡単と思える位が良いです。
最低でも文書を見て7割くらいは意味がわかるものが良いです。
その観点から言えば、日常会話集がベター。東進ビジネススクール講師の安河内先生も、AERA ENGLISHの記事で「自分のレベルに合った、日常会話やビジネス英会話の文例集から始めてみるといい」と言っていました。
留学中でしたら、レッスンで使用しているテキストや、勉強している単語本の例文などを素材にすると理解も早いと思います。
あとは、継続しやすいと言う観点からは、自分が興味を引くものだとベターです。
英語初心者、音読ビギナーの方でしたら、英語の絵本くらいからでも良いですし、中学校で使う教科書でも十分です。
お勧めしている音読用の本、素材は以下となります。
・パワー音読入門
・みるみる英語力がアップする音読パッケージ
・絶対『英語の口』になる!リアルな日常会話で鍛える シャドーイング大特訓
■レベルが上がってきた時の推奨本・素材
・Duo select か Duo 3.0
・スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ&プレゼン
・TED talk : Matt Cutts | Try something new for 30 days
音読したことが無い、何をやろうか迷った時は、横山カズ先生の「パワー音読入門」か森沢洋介先生の「みるみる英語力がアップする音読パッケージ」を利用してください。
音源ももちろんあるし、細かいやり方も指南してあります。
使う素材が決まったら、どのようにやるかです。
シンプルにいきます。1日20分、音源を聞いて、声を出しながら本を読むだけです。
ここで、音源のスピードが速かったら0.8倍にするなどしましょう。
あとは以下の点に注意してやり込みます。
・音源を利用しない
・棒読みになっている、発音が日本語発音
・恥ずかしがって声が出ていない、真似していない
・文章の構造を理解せず音読する、意味をわかっておらず音読する
・意味を考えずに音読する
・20回以下の音読
上記ができていないと効果が薄れます。文章の構造に関しては文法知識も必要となる。文法力が無ければまずは文章構造だの、語順だのは考えなくて良い。(別で文法を勉強しましょう)
ただし、音源を使わず音読する、棒読みする、日本語発音は完全NGです。
音読の効果を上げるには、上記のやってはいけない音読方法に注意して、以下の逆のことをすれば良いのです。
・優しめの素材を使う(会話集や興味のあるもの)
・先に英文の意味を理解しておく(ある程度でOK)
・ネイティブの発音を覚える(アクセント、リエゾン)
・モノマネする(恥ずかしがらずに)
・録音してチェック(俯瞰して修正する)
・最低20回集中して音読する
・立って音読する(眠気防止&集中力UP)
・文法力がついてこれば、文の構造を意識してチャンク音読(スラッシュリーディング)をする
・発音を意識する(リエゾン、ブレンディング)
自分のレベルによってできる事、できない事があると思うので、できることから始めてください。1ヶ月ほどやればそこそこできるようになります。
音源を聴いて、文章を目で追って音読しましょう。耳と目から入ってきた情報(インプット)を音読(アウトプット)しましょう。
棒読みにならないように感情移入をしましょう。感情移入をするためには意味がわかってないとできません。なので最初に意味を確認しましょう。その際に、一度日本語も音読すると良いです。驚くほど日本語の意味が脳に残ります。
それを英文に乗せる感じで感情移入します。できない場合はモノマネです。下手でも良いのでモノマネしましょう。状況を理解して、その人になったつもりでモノマネです。そうすれば勝手に感情移入ができます。
そして回数を稼ぐ。20回以上すればモノマネの精度も上がり、感情移入もできるようになってきてきます。集中して行いましょう。
できないならできないなりにやるのが重要です。なので、簡単だと思える物を素材にする必要があるのです。
朝起きて10分、
朝食食べる前に10分、
朝食を食べ終わってから10分
午前中の空き時間に10分×2回
ランチ前に10分
ランチ後に10分
午後の空き時間に10分×2回
夕食前に10分
夕食後に10分
シャワーの前に10分
合計120分
単語や文法を勉強する時も音読してます。
人によりますが、どれだけ1日の中に組み込んでいけるかが鍵となります。
本当に英語初心で、英語力ゼロ、中学時代も英語を勉強したことが無い場合は細かいことは考えず、耳コピしてモノマネするような形で、立って20回集中して行いましょう。音読する文章の日本語の意味を先に確認し、何が書いてあるかを理解しておいてください。
そして1日何分やるかを決めて、自分のライフスタイルの中のルーティンワークとしてください。最初は1日10分くらいから開始しましょう。
音読をするのを忘れてしまう時はスマホのリマインダーに「音読」と設定してください。
実際に行ったら、最後の1回は録音か動画を撮って見直して俯瞰しましょう。
毎日残しておけば効果測定にもなります。
最初は発音も上手くできず感情も入れにくいかもしれませんのでそこは気にせずに。毎日音読を行えば、どうすれば上手く言えるようになるか人は考えます。そして改善していきます。改善しようとする努力はしましょう!